ブログビジネスの展望

   

私淑するクマガイコムの熊谷氏が、ビジネスとして見たブログサービスの将来性について記事内でトラックバックを募集していらっしゃいましたので、僭越ながら、私見をTBさせていただきますです。


「ブログビジネスの展望」
営利法人が少なくともビジネスないし事業として展開していくのであるから、某かの収益獲得手段を必要とすることは言うまでもないと思われます。現状のブログサービスを展開している各社の取り組みにおいては、ターゲット別に下記が収益獲得手段であると言えます。
ターゲット;個人ユーザー
1.他サービスでの回収
 認知度やポータルとしての利便性を向上させることで他サービスへの利用を促進
2.追加機能のオプション提供
 アクセス解析やカスタマイズ等の機能をオプション化して課金
ターゲット:企業ユーザー
1.ソリューション
 ブログを活用したナレッジマネジメント等をパッケージ化してコンサル営業
2.広告
 個人ブログユーザーによるPV増加で広告効果を上昇させて広告収入増加
おそらく、現状で実行されているものはこんなところでしょう。
一つ一つの手段について、ブログ自体の成長性を考えながら考察してみたいと思います。
まず、個人ユーザーですが、爆発的な勢いで増加を続けるブログ利用は、まだこれからも拡大していくと思われます。
ブログの魅力をここで語るつもりはありませんが、この拡大基調はある意味沸点を超えてきたと感じますので、ここからさらにブログの一般化が進み始め、さらなる勢いで増加を続けていくと思います。
それは、もしかしたら、メールに継ぐパーソナリティとコミュニケーションのスタンダードになるかもしれません。
さて、そうした成長性を考えた場合、ポータルサイトによる他サービスでの回収という手段は、ユーザー数の増加に応じて多少は拡大していくと思います。
特にインターネットのライトユーザー層がブログを始めた場合には、他サイトでのサービス利用という障壁はヘビーユーザーに比して相当程度大きいと予測されるため、ブログサービスを利用しているポータルサイトで買い物もオークションも何もかも完結させるというワンストップユーザーが増加し、ポータルとしての収益は拡大すると予測できます。
ただし、そのためには、彼らが始める前に「ブログなら○○」というブランディングを世間に浸透させておく必要があります。
自分でサービスを比較して選択する層ではないからです。
システムへの先行投資、メディアを活用した広告等、企業体力での勝負になっていく可能性があります。
特に、ライトユーザーへの認知度が高いヤフーの参入で一気に業界図が変わる可能性はありえると思います。
遅れてきた巨人ヤフー対ワイドショーで急速に認知度をあげてきたライブドアといったところでしょうか。
残念ながらライトユーザー層への認知度では、GMOグループ、サイバーエージェントよりも頭一つ抜けていると言わざるをえません。
次にオプション有料化ですが、こうしたものはヘビーユーザーには最初は受け入れられる可能性がありますが、他社が無料で提供してきたときに弱いですし、ましてライトユーザーは必要性を感じない可能性が高いため、どちらの層に対しても有効な手段ではないと思います。
mixi有料化が話題になりますが、それもおそらくあまり成功しないと思われますし、ましてブログの場合、現状のサービスを有料化することは全社が足並みを揃えない限り難しいでしょうから、ビジネスとしての見込みは低いと思います。
次に企業ユーザーです。
個人的にはブログのビジネス利用は非常に面白いと思いますし、これを使ったナレッジマネジメントができれば凄いだろうなと思っていますが、ブログの性質上、個人が情報を自ら積極的に発信して初めて成立していくことを考えると、ほとんどの企業ではそこまで個人が情報やリテラシーに対して成熟しきってないですので、なかなか厳しいだろうなと思います。
したがって、これをソリューションで提供していくスキームに関しても、特定の業界や業種に絞っての展開であれば一定の成果をあげることが可能かもしれませんが、爆発的な成長は見込めないでしょう。
広告モデルに関しては、広告主の同意が得られる範囲内での価格上昇までの成長はそれなりに担保される可能性がありますが、個人ブログサイトに勝手に広告を挿入できない限りは、大規模な成長モデルは描けません。
ここに関しては、有料化と広告挿入という二者選択での可能性(OPERAのような)もありますが、コンペティターの動向を考慮するとこれも厳しいと思われます。
個人向け企業向け共に単体での収益性拡大がさほど見込めないということになりますが、では、ブログサービス事業をビジネスとして展開していくための鍵はないのでしょうか。
私は、収益獲得のターゲットとすべきはやはり企業であると思います。
ただし、直接ブログサービスを企業ユースで導入させることは限界があります。
しかし、企業サイドから見れば、トラックバックの仕組みや検索で上位に表示されやすい性質等を販促に活用していく動きはどんどん出てくると思います。
新製品発表や製品情報などホームページ上に開示している情報のほとんどをブログのシステムで構築しておくことで、ユニークな新製品のリリースが多くのブログで発信されたり、ユーザーからの評価(クレームも含めて)等のマーケティングデータがトラックバックから収集できたりといったことが可能になっていくはずです。
ただ、ここに焦点を絞ったとしても、企業からブログページの制作を受託したり、システムをASPで提供したりといった動きでは収益化はほど遠いでしょう。
おそらく、キーワードは「メディア化」だと思います。
単なるリリースに飛びつく個人は稀です。個人が興味を持つように味付けしてあげることが必要ですし、それ自体に魅力が必要です。
企業がブログシステムで発信する情報を個人のブログサイトに届けるために、収集して編集して加工し、関連する情報をも収集した上で、まさに読ませる記事として提供することができれば、双方向性という武器をもったブログは、テレビ、雑誌を凌駕するメディアに昇華するのではないかと思います。
これまでのネット広告のような一方通行のPVでは計れない双方向ならではのバリューを産み出す可能性を秘めたブログという新たなメディアを確立できた企業こそが、「総合インターネット企業」戦国時代から頭一つ飛び抜けられるのではないかと思います。
末筆ながら、ブログサービス提供各社の発展とブログのさらなる普及を願っています。
TB:ブログ事業の将来は?<インターネット> bt クマガイコム
2/9 AM1:10 追記
同じく私淑している有線ブロードの宇野社長が、ブログのメディア化についてコメントされていたので、追加TBさせていただきます。
TB:ブログの威力 by 溜池ではたらく社長のブログ

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