暴排条例施行と内部統制システム

   

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昨日に続き、こちらも商事法務さんからの抜粋ですが、全国的に暴力団排除条例が施行されてきている点を鑑み、企業の内部統制システムにおいて「不当要求の拒絶」から「助長取引の排除」へとシフトしていく必要がある、ということです。

具体的には、未然防止、早期発見、早期排除の3点です。
そのための体制整備としては、①暴排条項の導入、②取引先の審査、③データベースの検索の3つが重要となります。

①暴排条項の導入
契約書に暴排条項を導入することは、もはや必須となってきています。今後締結する契約書には全て入れることにし、既存契約先とは可能であれば覚書とか追記とか、もしくは契約更新の際に挿入するとか、考えるべきですね。
掲載されている事例を参考にしながら、一般企業で使えるような文面を作ってみました。ご参考にどうぞ。

<例>
第○条(反社会的勢力の排除)
甲及び乙は、現在、暴力団、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標榜ゴロ又は特殊知能暴力集団等、その他これらに準ずる者(以下これらを「暴力団等」という。)に該当しないこと、及び次の各号のいずれにも該当しないことを表明し、かつ将来にわたっても該当しないことを確約いたします。
①暴力団等が経営を支配していると認められる団体と関係を有すること
②暴力団等が経営に実質的に関与していると認められる団体と関係を有すること
③自社もしくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に暴力団等を利用していると認められる団体と関係を有すること
④暴力団等に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなどの関与をしている団体と関係を有すること
⑤役員または経営に実質的に関与している者が暴力団等と社会的に非難されるべき関係を有すること
2.甲及び乙は、自ら又は第三者を利用して次の各号の一つにでも該当する行為を行わないことを確約いたします。
①暴力的な要求行為
②法的な責任を超えた不当な要求行為
③取引に関して、脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為
④風説を流布し、偽計を用い又は威力を用いて甲及び乙の信用を毀損し、又は甲及び乙の業務を妨害する行為
⑤その他前各号に準ずる行為
3.甲又は乙が、上記1及び2項に違反したときは、本契約は即座に解除されるものとし、違反した者は、相手方に対し、信用失墜等に係る損害賠償の責を負うものとする。


②取引先の審査
事前審査と継続審査の双方が必要となります。

③データベースの検索
未然防止、早期発見、早期排除のいずれにとってもデータベースは重要です。自社データベースを検索し、Googleなどの無料もの、日経テレコン21などの有料なものを用いて、材料が出てきたときには、公益財団法人暴力団追放運動推進都民センター(暴追都民センター)あるいは所轄警察の暴力団対策係に照会することになります。

助長取引を行うリスクと、発生時に企業が負うダメージの大きさを考えれば、企業にとって重大なリスク事象と評価され、これを全社的に統制していく必要性は明らかです。
経営トップが、「助長取引による利益は捨ててよい」、「助長取引を排除することで企業の社会的責任を全うする」との明確な経営方針を打ち立て、これを全社員に宣言して、その実現のための内部統制システムを整備していくことが求められます。

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