【Fintech】PayPalが日本でVenmoになるのは遠いなと感じた

   

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先日、PayPalがiPhoneアプリをリニューアルして、メールアドレスでのモバイル送金に対応したと聞いて、いよいよ日本版Venmoの幕開けかと期待したのですが、道のりは遠いなと改めて感じました。

Venmoは、米国の若者(ミレニアム世代と呼ばれています)に爆発的に普及している個人間送金アプリです。

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Venmo - Share Payments

カード社会のアメリカですが、カードを持っていない若者達が皆こぞって使っています。ランチを誰かがまとめて支払った時などに、割り勘分をVenmoで送金するという使い方です。送金手数料は、銀行口座からの振込であれば無料です。Venmoで送金すると翌日には銀行口座に入金されます。口座情報を登録するだけの簡便さが受けて、若者に一気に普及し、少額のお金をやり取りすることを「Venmoする」という動詞が出来ているくらいです。いわゆるFintech(IT+金融)サービスの1つとして注目されています。
Venmoは2009年創業で2012年にBraintree社に買収され、Braintreeはその後でPayPalの子会社になっていますので、現在はPayPalグループのモバイル個人間少額決済サービスという位置づけになります。

そんな背景があるので、PayPalが日本でiPhoneアプリからメールアドレスでのモバイル送金に対応したと聞いて、VenmoのDNAを上手に活かした形でサービスインできたのかと思って、試してみようと思いました。

が、結果は違いました。

アプリの出来は悪くなかったです。シンプルでわかりやすいと思います。

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私はアカウントを持っていたので困らなかったですが、新規の場合、クレジットカード必須です。つまり、Venmoとは違ってクレカを持っていない若者はアカウントが作れません。まず、ここのハードルは高いですね。au walletのようなプリペイドがもっと普及しないとですね。

それより何よりハードルが高いのが、銀行口座の登録です。銀行名、支店名、支店番号、口座番号を入力するのですが、本人口座かどうかの確認が必要になります。登録して数日するとPayPalから口座に少額のお金が振り込まれるので、その情報を入力しないと口座確認が完了しません。大変面倒くさいです。

さらに、私は本人確認でも一手間ありました。本人確認書類で免許証を撮って送ったら、アカウント情報と違うと突き返されました。アカウントをローマ字で作っていたので、免許証の漢字と違うということのようでした。改めてアカウントの名前を変更するために、再度免許証を送る必要がありました。

さらにその先があります。本人確認のためには、PayPalから登録住所に暗証番号を書いた手紙が1週間後に送られてきて、それをサイトから入力して、やっと完了というわけです。

この本人確認が完了していないと、メールアドレスの追加すらできません。

私は余り使っていないメールアドレスでPayPalアカウントを開設していたため、誰かが私のメールアドレスを検索してもノーアカウントになってしまいます。皆に教えているアカウントに変更することが本人確認の手続きが全て出来ていないと出来ないわけです。今時、キャリアメールやGmailに会社のメールなど複数のメールを持っているのは当たり前にも関わらず、メールアドレスの追加や変更、編集が簡単にできないのは厳しいです。

私は興味があったので、頑張ってサポートにも電話したりして進めましたが、多くの人は途中で挫折するでしょう。

おそらくは、日本の雁字搦めの法律(資金決済法とか)と規制と銀行保護という大きな壁が立ちはだかっていてこうなっているのでしょう。
PayPalの力をもってしても壁が壊せないとなると、この分野でVenmoのようなベンチャーが日本で出てくることはまず無理です。

技術の進歩によって便利な世の中になる可能性や、有望なベンチャーが出てくる未来が、古くさく固い壁に阻まれてしまっている日本に、改めて残念な気持ちを感じました。

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開発元:PayPal, Inc.
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